寺宝

日蓮聖人真筆断簡1幅

 さいたま市指定有形文化財

(昭和46年2月12日指定)

【指定名称】

日蓮上人断簡第三紙

付 一、別紙裏書(左記三件ノ添書ヲ含ム) 1

(一)天正十年加藤祐清供養寄進書

(二)寛永十八年証書

(三)日明・日しん・日允・日啓・日近連名加署

一、元禄十五年日近証書 1



【原文】

多く候。其上宝塔品と申品には東方宝浄世界と申国より多宝仏と申仏来せ給しかは、又十方の仏あつまらせ給、三千大千世界に居あまらせ給て、三千大千世界より外四百万億那由他の世界に衆星の月日をめくれるかことく、釈迦多宝の二仏をくるくるとめくりて坐せさせ給ぬ。其外の菩薩人天のあつまれる事、言をもんてのへかたし。心をもんて計へし。をゝかた大海のことく候へは法華経を大海に譬させ給て候。此の大衆の御前にして仏せんきしての給はく

(昭和定本2961頁)

 

 

【解説】

日蓮宗圓蔵寺に伝わる縦32センチメートル、横47.5センチメートルの日蓮聖人の書簡の第三紙にあたる断簡です。『昭和定本日蓮聖人遺文』(立正大学編)によれば、建治年間(1275年から1278年)に身延山久遠寺で書かれた貴重な遺文で、法華経二十八品のうちの宝塔品について説明した一部と推察されます。
また、本紙の裏に貼付された一紙には、地方の中流武士であろう加藤祐清の供養のために寄進したこと、また、日蓮聖人の真筆であることを日蓮宗の僧侶達が証明したことが書かれています。

(さいたま市HP参照・一部編集)